マウリッツハイス美術館

マウリッツハイス美術館(オランダ・ハーグ)
http://www.mauritshuis.nl/

マウリッツハイス美術館正面

映画『真珠の耳飾りの少女』(アメリカ・イギリス・ルクセンブルク合作)は、
フェルメールの絵が突如動き出したような美しい作品だった。

実際、フェルメール作品の色彩や構図を、映像で模倣しており
第76回アカデミー賞では、撮影賞・美術賞・衣装デザイン賞の3部門でノミネートされた。

この映画を観て思い出したのが、
オランダはハーグの美術館、マウリッツハイス美術館である。

マウリッツハイス(オランダ語でマウリッツ邸の意)は、
17世紀半ば、ヤーコプ・ファン・カンペンの設計で建てられたもので、
オランダ古典様式建築の代表作とされる。

名前のとおり大きな美術館ではないが、
世界に30点あまりのフェルメール作品のうちの3点
(《真珠の耳飾の少女》《デルフトの眺望》《ディアナとニンフたち》)を含め
レンブラントの《テュルプ博士の解剖学講義》、ヤン・ステーンの《この親にしてこの子あり》
ヘンドリック・アーフェルカンプの《氷上の楽しみ》など
オランダ絵画をはじめとする珠玉の名品を収蔵することで知られる。

《真珠の耳飾の少女》は、1881年にハーグのオークションで
たった2ギルダー30セントで落札され、落札者の死後
マウリッツハイス美術館に寄贈されたものだそうだが
マウリッツ邸で観たこの絵は、まるで、あどけない少女が
振り向きざまにこちら側へ抜け出てくるのではないかと思うほどの
艶かしくもまじりけのない、ピュアなリアル感をもった絵だったと記憶している。

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